今年(2019)年は、阪急電鉄の神戸線・宝塚線用8000系、京都線用8300系がデビューして30年を迎えます。
8000系は今から30年前の1989(昭和64)年1月1日に8000編成(8両編成)が阪急の新しい仲間8000系のヘッドマークを掲出し、宝塚線の初詣臨時特急で華々しくデビューを飾りました。

先日発行された「鉄道ピクトリアル」2018年10月号の特集では、その8000系・8300系(以下、8000シリーズ)を採り上げています。
8000シリーズには、神戸・宝塚線用8000系、京都線用8300系、神戸線ラッシュ時混雑対策のための増結車8200系、日生エクスプレス用増結車の8040形(当時)などの形式別や製造年ごとの前面形状のバリエーションなど、様々な変化があります。
さて、わたしが過去に撮影した阪急電車の写真を探してみると、8000シリーズの写真がいろいろ見つかりました。
今回はそれらの中から紹介したいと思います。
なお、写真の並びは撮影日順でなく、編成(古い)順とし、撮影日などは別途記載しています。
あと、必然的に京都線用の8300系が多くなっていることを予めご了承ください。

まずは8000系から。
8001編成(塚口 2011.5.21)
1989(平成元)年3月に6両編成で今津(北)線で運転を開始。その後8両編成となり神戸線で運用されるようになりました。
この8001編成など初期に製造されたグループは、登場時(8300系も含む)には前面窓の下に白帯(反射板)がありましたがのちに撤去されました。

8003編成(三宮(現・神戸三宮) 2011.10.8)
1990(平成2)年に登場したクロスシート車を連結した編成です。神戸線に配置。
写真は「額縁」の改造に伴い前面の車番が車掌台側の窓下に移設された姿です。
その結果、ヘッドマークを掲出しても車番が隠れないようになりました。

8008編成(西宮北口 2011.10.8)
1991(平成3)年に登場。
1995(平成7)年に阪神淡路大震災が発生し、被災車両の取替用パンタグラフを供出するため、翌1996(平成8)年3月にパンタグラフがシングルアーム式に換装されました。また、クーラーの改良でカバーも新しくなり、「額縁タイプ」では異色のスタイルとなっています。

宝塚線用8000系(編成名不明)(梅田 2014.12.21)
こちらはHMに隠れて車番が分かりませんが、「額縁タイプ」の初期製造編成と思われます。

続いて京都線用の8300系です。
8300編成(南茨木 2011.11.8)
1989年5月に登場し、同年7月より営業運転を開始した京都線用8300系の第1編成です。
例の「額縁スタイル」に諸問題が発生したことに際して、前面窓下部分の厚みを高くして額縁部分の段差を小さくした形態となりました。

車番は分かりませんが、上写真の8300編成と同じスタイルと思われる編成が嵐山線直通臨時列車「ほづ」に活躍。
(南茨木 2011.11.20)

8330+8310編成(摂津市 2013.10.14)

嵐山(2011.4.10)
1990年度増備の8300系は2両+6両の8両編成となり、分割して6両編成単独でも可能な編成となりました。

8312編成(摂津市 2013.10.14)
1991年に登場した6両編成。現在は8331編成と連結した8両編成を組んで運用されています。

8331編成(南茨木 2011.12.30)
1992年に2両編成単独で製造された編成。
通常は8312編成(上写真)と8両編成を組んで運用されています。

8332+8313編成(南茨木 2011.12.30)

行楽シーズンに運転される、嵐山線直通臨時列車「さがの」に活躍する同編成。
(南茨木 2011.11.20)

春の阪急レールウェイフェスティバル2015にて(正雀工場 2015.5.17)
1993年に8303編成に続いて2+6の8両編成で登場しました。
同編成は、2015(平成17)年1月から京都線の沿線PRラッピング列車「古都」(同年3月に愛称決定)として2017年11月まで運転されました。
また、ヘッドライトのLED化は2015年度から開始され、8000・8200・8300系では全編成の施工が完了しました。

8333+8314編成(嵐山 2011.4.10)
2+6の8両編成として1994年に製造。
はっきりとした記憶はないのですが、行楽期の嵐山線の線内運用と思われます。

8304編成(河原町 2012.4.1)
1994年に製造された編成。
この編成から前面の窓をさらに下へ拡大し、車番も窓内に入り電照式となりました。
登場当時は8両編成でしたが、のちに中間車2両を8315編成に供出して6両編成となりました。通常、8両編成で運用される場合は7000系の2両編成と連結されます。
写真は嵐山線直通臨時列車「さがの」の運用に就く同編成です。
※おまけ画像

わたしが撮影したものには、こんなものもありました。
8200系の正面を模したデザインに、今では想い出となった今津線が舞台となった映画
「阪急電車 片道15分の奇跡」のHMがついた、記念撮影用パネルです。
おそらく、西宮北口駅のイベントでの一コマだと思われます。(撮影日:2011.10.8)
以上、京都線用8300系を中心に8000系のいろいろな編成を概観してきました。
こうしてまとめてみると、その時は何となしに写していた車両が何かしらの変化などに気づいたり、新たな発見が出来たりと、写した車両に対して再認識するきっかけが出来たと思っています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

