シリーズ MY PHOTO 【25】リニア・鉄道館の展示車両(15) 111系電車
今回は、こちらです。
111系は、当時の東海道線東京口で使用されていた80系(旧形国電)や153系による「2扉デッキ付きクロスシート車」が、輸送力の限界を迎えつつあり、先に登場した新性能近郊形「3扉セミクロスシート車」(401系・421系/交直流用)の直流路線向けとして、1962(昭和37)年に登場しました。
このクハ111形のトップナンバーである1号車は、以前は佐久間レールパークに保存されていましたが、現在はこのリニア・鉄道館にて、保存展示されています。
現在の「行先表示器」にあたる、方向板(「サボ」ともいう)です。
同時期の客車やディーゼルカーにも設置されているものです。
運転台です。
車内です。
画像の手前のロングシートのそばに見える、灰皿が設置されているのが、時代の違いを感じ取ることができます。
乗降扉です。
扉の上の出っ張った部分(広告枠のあるところ)に、ドアエンジンが組み込まれています。
また、この時期の通勤形電車と呼ばれる、101系と同様、扉は鋼製、窓押さえはHゴム(白色)となっています。
余談ですが、このタイプの車両は113系が製造されると、「初期製造グループ」に分類され、のちに関西地区に異動となり、関西線快速色(春日色)をまとい、関西線快速(のちの「大和路快速」)や和歌山・桜井・奈良線用に使用されました。
1986(昭和61)年11月改正の福知山線(宝塚-福知山間)・山陰線(福知山-城崎)電化完成で、ローカル列車に電車が必要となり、首都圏や関西地区で使用されていた、この「初期グループ」が耐寒耐雪仕様に改造され、800番台となりました。また、塗色も改められ、JRになってからは、ほとんどが3800番台・5800番台にそれぞれ改造されました。
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コメント
湘南色・・・見慣れた安心感のある車両です。
スマートではないかもしれませんが、昔の車両は丈夫でしたよね!
セミでも、クロスシートは嬉しいです^^/
投稿: キハ58 | 2015年7月29日 (水) 05:44
キハ58さんへ
おはようございます。
いつも、コメントありがとうございます。
自分もこの車両は、子供の頃に家族で出かけた際に乗車したりして、愛着のある車両ですよ。
クロスシートはいわゆる向かいあわせの「ボックスタイプ」ですが、JR西では、現在もこのスタイル(221系~225系。シート転換の必要あり)を引き継いでいますね。
投稿: 京阪快急3000 | 2015年7月29日 (水) 07:59
こんばんはぁ~♪
オレンジと緑の電車、今でも両毛線でもよく見みます(^o^)
私にとっては、正しい国鉄の配色ですw
最近・・・とは言っても 20年くらい前からでしょうか、
白地にピンクと緑のラインの車両を見かけますが、
「他の案は無かったのか・・・」と、いつも残念な気持になります(´△`;)
投稿: 三階松 | 2015年7月30日 (木) 01:51
三階松さんへ
おはようございます。
いつも、コメントありがとうございます。
「オレンジと緑のカラー」は、湘南色と言って、1950(昭和25)年に、80系という旧形国電で初めて採用されました。
その鮮やかさから、利用者には大変好評でした。
おっしゃる通り、湘南色は「国鉄型車両」の標準色の1つです。
白のピンクと緑のラインの電車は107系といって、老朽化した急行形電車(今はこのカテゴリーはない)である165系の部品を可能な限り活用し、3扉ロングシートの車体を製造し、1988(昭和63)年にデビューしました。
「他の案はなかったのか・・・」
ごもっともですね。
当時はJRになったばかりで、先の事まで予測できる余裕はなかったのかと思われます・・・。
投稿: 京阪快急3000 | 2015年7月30日 (木) 08:20
111系。
懐かしい。
113系の基礎となった車両ですね。
シート配置も113系に引き継がれてるし。
でもあのクロスシート。
背もたれが垂直でリラックスできなかったな~。
まああの当時の国鉄車両のクロスシート車はどれも同じようなものでしたが。
投稿: モモのパパ | 2015年8月 1日 (土) 07:19
モモのパパさんへ
こんにちは。
いつも、コメントありがとうございます。
自分も111系の現物を見て、子供の頃を思い出しましたよ。
あのクロスシート、確かに「ほぼ垂直の角度」で座れても、あまりいい気分になれませんでしたね。
おっしゃる通り、あのシートは急行形や近郊形電車、そしてディーゼルカーまで「みんな、あの形状」でした・・・。
当時の国鉄の「経営事情」を伺い知ることができますね
。
投稿: 京阪快急3000 | 2015年8月 1日 (土) 11:37